スターウォーズ オープニングクロールのまとめ(全文+日本語訳)


▼スターウォーズのオープニング・クロール(ロール・アップ)

「スター・ウォーズ」名物の「あらすじ説明オープニング」ことオープニング・クロール。壮大な世界観をもったこの作品をコンパクトに紹介するにはかかせないものです

一般にOpening Crawl や Roll-up ,Opening creditsなどと呼ばれています。
日本ではオープニング・ロールと呼ぶ人が多いようです。

スターウォーズは現在全6作品で完結しており、最初に公開されたものが原作で4番目のエピソード、以後エピソードⅤ、Ⅵと公開されました。時を経てストーリー展開が過去に遡り、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの製作が後になった理由は、特撮技術が近年になりようやくルーカス監督の思い描く世界を実現できるようになったからということで、監督が温めていた構想が永年かけて遂に実現した形です。

『帝国の逆襲』では、オープニング・クロールも上映される各国の言葉で作られました。日本ではもちろん、STARWARSのロゴ、エピソード表記、本文、すべてが日本語でした。しかし、極めて評判が悪かったため、ビデオ化の際に英語に戻されたのです。リバイバル公開の際も初公開時と同じプリントが使用されたので、日本語でした。特別篇ではもちろん英語です。

『帝国の逆襲』:エピソード5(Episode V – The Empire Strikes Back)

日本語のオープニング・クロールの例。
のちにTV放送された日本語吹替版では各エピソードとも日本語のオープニング・クロールが流されました。

オリジナル劇場版(画面左)とBlue-ray版(画面右)のオープニング・クロールの比較。(エピソード5)エピソード4の劇場公開以来、時を経るに伴い媒体やエディションによって様々な変化を遂げています。

▼このオープニング・クロールは古典SF映画のオマージュとされる

『スター・ウォーズ』シリーズはどのエピソードでも、冒頭で物語の背景を説明する文字の列が宇宙をバックに流れるが、それは1940年の『フラッシュ・ゴードン 宇宙征服』(Flash Gordon Conquers the Universe)から影響を受けたものだ。

1940年のユニバーサル映画『フラッシュ・ゴードン 宇宙征服(Flash Gordon Conquers the Universe)』 に登場するものが「スター・ウォーズ」のオープニング・クロールの元ネタになっていると考えられています。

『フラッシュ・ゴードン 宇宙征服(Flash Gordon Conquers the Universe)』は1936年から1940年にかけて制作された『フラッシュ・ゴードン』シリーズ三部作の最後の作品。12話に分かれており、画面奥へスクロールする部分の初出は 19:40頃~のChapter2、以降各話の冒頭で流れます。

ジョージ・ルーカスは『フラッシュ・ゴードン』の映画化を念願していたが、映画化権がおさえられていたので『スター・ウォーズ』を製作したという。

ルーカス以外にも多くの監督がリメイクを希望していましたが、1980年にマイク・ホッジス監督でリメイクされました。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%B3_(%E6%98%A0%E7%94%BB))

スター・ウォーズとフラッシュ・ゴードンを比較したもの。

こちらはファッション誌『ヴォーグ』に1974年に掲載された広告。そう、「遠い昔、遥か彼方の銀河系で…」で始まる『スター・ウォーズ』のオープニングにそっくりです。スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の公開は1977年。ということは…もしかしてルーカスさん、この広告 をパクった のオマージュった?

ただし上記にあるように、直接的には「VOGUE」の広告からオープニングクロールの着想を得たのではないかとも言われています。

更にこの『フラッシュ・ゴードン 宇宙征服』で使われたオープニング・クロールに似通っているのが1939年公開のセシル・B・デミル監督の『大平原(Union Pacific)』のオープニング。この作品ではスクロールするのはタイトルクレジット部分までで、物語を説明する前文(FOREWORD)の箇所はスクロールしていない。『大平原』はプロットにもスター・ウォーズに似通っている部分がある。

線路を背景にタイトルがスクロールしていく『大平原(Union Pacific)』のオープニングシーン。

画面奥の方にスクロールしてゆくオープニングクレジットタイトルは『スターウォーズ』で、ルーカスが真似したことで有名。

なお『大平原』や『駅馬車』とともに西部劇の名作とされている1936年の『平原児(The Plainsman)』のオープニングのタイトル表示も同様に画面の奥にスクロールする形式になっている(『平原児』でもタイトルのあとの物語説明部分はスクロールしない http://www.youtube.com/watch?v=ylXTSThBasc

▼冒頭の前文~ロゴ:各エピソード共通

それでは各エピソードごとのオープンング・クロールの英文と和訳を確認していきましょう。まずは各話共通の前文から。

遠い昔、はるかかなたの銀河系で….

出典スカパー!ザ・シネマ「スターウォーズ エピソード1~6」字幕版

"A long time ago in a galaxcy far,far away…."(昔むかし、遥か銀河の彼方で・・・)という冒頭の表現はおとぎ話のセンスである。ルーカスが物語りを書くにあたり、ファンタジーの原形である様々な童話や神話を読破し、宗教と哲学の比較に感心を持つようになった。

次いで各エピソード共通のスターウォーズのロゴが現れます。

これに続いてエピソードごとの文章が流れていきます。

▼エピソード1:ファントム・メナス

Star Wars: Episode I – The Phantom Menace

Turmoil has engulfed the Galactic Republic. The taxation of trade routes to outlying star systems is in dispute.

Hoping to resolve the matter with a blockade of deadly battleships, the greedy Trade Federation has stopped all shipping to the small planet of Naboo.

While the congress of the Republic endlessly debates this alarming chain of events, the Supreme Chancellor has secretly dispatched two Jedi Knights, the guardians of peace and justice in the galaxy, to settle the conflict….

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