- 2019-01-17
今回は、『スター・ウォーズ』シリーズの悲劇のヒロイン、パドメ・アミダラについて、彼女の生い立ちに焦点を当てて紹介したいと思います。
パドメ・アミダラは、銀河共和国の末期に活躍した政治家で、惑星ナブーの女王や元老院議員を務めました。彼女は銀河系で最も個体数の多い知覚種族である人間の中でもとびぬけた美貌と勇気のある決断力・行動力によってナブーのみならず、民衆の人気は非常に高かったです。また、ジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーと結婚し、ルーク・スカイウォーカーとレイア・オーガナの母親でもあります。
では、パドメ・アミダラはどのような環境で育ったのでしょうか?彼女の本名はパドメ・ネイベリー(またはナブリエ、ナベリー)で、ナブーの平民の家に生まれました。父はルーウィー、母はジョバル、姉はソーラ、姪はリョーとプージャという家族構成でした12。幼くして才覚を現し、理想を抱いて政治の道を志しました。初恋の人はパロという名前だったそうですが、どれほどの関係だったかは語られていません3。
パドメは女王候補として王宮に入り、女王になるための訓練をすべて終えた後に「アミダラ」という称号を授かりました1。前ヴェルーナ王の退位を受け、民主投票でわずか14歳で女王に即位しました14。ところが、共和国による関税強化に反発した通商連合がナブーを取引材料にするという事態が発生しました。一時、都のシードを通商連合一派に占拠されるなど、パドメは国家元首としていきなり難しい舵取りを迫られました14。
パドメは通商連合がナブーへの侵略を開始したときも動揺を表には出さず、周囲が驚くほど冷静さと落ち着きを保ちました14。そして通商連合のヌート・ガンレイ総督に身柄を拘束されるが、この屈辱にも歯をくいしばって耐えました14。救助に駆けつけたジェダイたちによって解放された後、選択の余地がなくなるまで国民を戦争に巻き込むことを拒否し、パナカ隊長や侍女たちと共にナブーを脱出しました14。
その途中で宇宙船が損傷し、修理のため辺境の惑星タトゥイーンに向かいました14。このとき、パドメは周囲には秘密に侍女に化けて14、奴隷の少年アナキン・スカイウォーカーと出会いました14。このことが彼女の人生を大きく変えることとなりました。
首都コルサントに到着した彼女は同じナブー出身のシーヴ・パルパティーン議員と共に元老院議会に出席し、勇気と情熱を持ってナブーの現状を訴えました14。だが、腐敗した元老院がナブーを救う可能性はほとんどなく、パルパティーンの忠告によって最高議長フィニーズ・ヴァローラムの不信任動議を起こす以外、彼女に打つ手はなかったです14。不信任案が可決されたことで最高議長は罷免されましたが状況が一変するはずもなく、アミダラは大きな危険を冒しつつも、国民の支えとなるべくナブーへと戻るのでした14。
自らの影武者を巧みに操り、同じナブーに住みながら長年断絶状態にあったグンガン人と接触し、彼らを味方につけました14。グンガン人率いる戦力を陽動部隊とし、自らは義勇軍を伴い、敵の占領下にあったシード宮への突入に身を投じました14。後に「ナブーの戦い」として記憶される、大々的なバトル・ドロイドによる侵略戦争に打ち勝ち、民衆から絶大な支持を受けることとなりました14。
人々は法律を改正してまで彼女の女王としての任期を延長させることを願いましたが、パドメはこれを辞退しました12。任期満了で退位した後は姉に影響され、結婚して家庭を持ちたかったですが、相手もおらず、後任のジャミーラ女王の要請により元老院議員となりました12。そして10年後、ナブー女王であった頃よりさらに美しく聡明に成長した彼女は、共和国の有力者として政治の場で活躍するようになりました12。
彼女は銀河系で最も尊敬される政治家のひとりでありながら、愛する人を失って悲劇的な最期を遂げました。しかし、彼女の遺志は息子や娘たちに受け継がれていきます。